COLUMN弁護士コラム
2013.01.25
新年の御挨拶 「柳の枝のように」
私は、干支が一回りする年、すなわち還暦にあたる。
私は子供の頃、年を重ねた人はそれだけで尊敬しなければならないとよく話していた。
その頃の私が念頭に置いていたものは50歳を過ぎた人の事であった。
50歳という年齢が私の頭にあったのは、多分信長の「人間50年」という言葉や
身近な人で年老いて見えたのが50歳を過ぎていたからだと思う。
私はその50歳を過ぎて、60歳の還暦である。
私は若かりし頃に考えた 年を重ねているだけで尊敬すべきであるという
人間になれたであろうか。
私は大学生の頃から、思うがままに振る舞って、それが人の評価に値する
行為になる人間を目指してきた。
おごることなく、見下すことなく、坦々と活きること。
そんな人間に、私は、まだまだ成れていない。
柳の枝は、樫の木のように太くも頑丈でもない。
しかし、どんな強風が吹き荒れようとも、しなやかにその激しい嵐を受け流す。
還暦になり、私は、柳のようにしなやかであるが決して根本を忘れない人間でありたい。